従来においては、ネットワークにつながるデバイスはパソコンしかありませんでした。そのため、各種システムの設計は、パソコンで使うことを前提にすれば良かったです。しかし、近年ではネットワークにつながるデバイスはパソコンだけではなくなり、スマートフォンやタブレット端末などの種類が増えています。そうしたいろいろなデバイスの登場によって、企業などのシステムも多くの種類のデバイスに対応できるスマートデバイス化をすることが求められています。
企業においては、仕事の効率化のためにタブレット端末やスマートフォンが用いられることが多くなっています。そのためにも基幹システムなどのスマートデバイスの対策が必要です。企業のスマートデバイスの対策としては、システムのクラウド化が行われるようになっています。企業の基幹システムや業務ソフト、各種のデータをクラウド上に保存することによって、どのデバイスからも必要な情報にアクセスができるようになります。そうした利便性から、企業の多くでクラウド化が加速しています。
映画やドラマの配信会社では、今まではユーザーのパソコンで見てもらうことが前提となっていました。しかし、タブレット端末やスマートフォンの普及によって、そうした機種でも動画を見たいニーズが出ています。そこで、動画の配信会社でもクラウド化を図ることで、スマートデバイスの対策ができるようになっています。これにより、ユーザーは同じIDやパスワードを使っていろいろなデバイスで動画が見られるようになっています。また、動画の途中から別のデバイスで見ることも可能となりました。
今後のIT業界では、あらゆる物がネットにつながるIoTの時代が来ることが見込まれています。自宅の冷蔵庫や洗濯機、エアコンといった家電や自動車のナビゲーションなどもネットに接続すると言われています。そうしたIoT時代が来ると、ますますスマートデバイスの対策が重要となります。現在はデータセンターのサーバにさまざまなデータを保存していますが、将来は想像を超えるほどのデータをサーバに保存する必要性が出てくる可能性があります。そのため、データセンターの重要性も今より増すことが考えられます。
22 Jul 2016


